top of page

漢方薬でダイエット(3)

3月もあっという間に下旬となりました。

日本は年度末ということで

慌ただし方々も多いかもしれませんね。

父が教員だったこともあり

子供の頃は

父の仕事の関係上

転校することになるかも...

という不安が毎年ありましたね。

実際は小学校~高校生活を通して

一度しか転校しませんでしたが(笑)

-----------------------------------------

さて、すっかりご無沙汰してしまいましたが

漢方薬でダイエットの続きです。

日本で漢方薬ダイエットと検索すると

よく出てくる漢方薬があるということを

記載してきましたが

その中の防已黄耆湯という漢方薬に使用される

生薬の成分、薬効などについて紹介してきました。

今日は、白朮(びゃくじゅつ)&蒼朮(そうじゅつ)についてです。

ご無沙汰してしまった理由の一つは

この白朮と蒼朮。

日本と韓国によって

分類の方法が異なり

少々ややこしいので混乱しないように

お願い致します。

(あまり整理しきれてませんが...)

3. 白朮、蒼朮

白朮と蒼朮。

名前だけ見ると、色の違いのように思えますが

日本では、違う植物から生成される生薬として

分類されています。

(もちろん、色も違いますが)

日本では

白朮は「オケラ」の根茎、

蒼朮は「オソバオケラ」の根茎として

区分されています。

また、「神農本草経」という365種の薬物を

上品・中品・下品の三品に分類して記述した古典によると

当時は、白朮と蒼朮は区別していなかったとされています。

※生薬単(発行NTS)より引用

日本での違いのみを参考にすれば

さほど複雑ではなかったのですが

韓国でどう区分されているかを

調べた結果、更に複雑であることが

わかりました。

結論を記載しますと。

中国と韓国での区分も違うのです...。

韓国での分類は

オケラに葉柄があると白朮

葉柄がないものは蒼朮のとこと。

さらに、中国でオケラと呼ばれる植物は

韓国では自生していなく、

中国のオケラを輸入して栽培し

今は、市場にも流通するようになったそうです。

そのため、中国で「オケラ」と呼ばれる植物が

本来の「白朮」であり

韓国で自生していた植物は「삽주」と

呼ばれる植物で、中国のオケラの代替として

用いられていたそうです。

(삽주も日本語訳だとオケラになってしまう...)

ちょっとややこしいですよね。

韓国の以下のサイトを参考にしています。

http://worldherb.tistory.com/61

単純に白朮、蒼朮の区分だけではなく

類似した植物も出てきて

更に混乱してしまいます。

しかし、上記サイトの最後に

区分方法として紹介されているのが

「味」

です。

あ~ 見た目じゃなく

最後は味で見分けるのか!!!? (笑)

区分方法として紹介されているのが

混乱させてしまいまして

申し訳ありませんでした。

しかし、これくらい国によって

区分に違いがあるということを

ご理解いただけくことで

日韓中の漢方の処方にも

違いがあることが

少し理解できるかと思います。

それで、肝心のダイエットに用いられる

成分の一つとして知られているわけですが

ツムラさんの防己黄耆湯では「蒼朮」が

使われております。

そして、クラシエさんの防己黄耆湯には

「白朮」が使用されています。

どちらも、健胃、整腸という薬効があり 胃腸を整える作用がありますが 大きな違いは 白朮:止汗 蒼朮:発汗 という違いがあります。 津液(水分代謝)を調節する作用が あるという点では同じとも言えますが 全く逆の作用をするということですね。 しかも、区分方法が違ったり 処方によっては白朮が用いられていたり 蒼朮が用いられていたりするということです。 ちなみに、この両者。 食欲不振に用いられるとの記載もあり ダイエットとの直接的な関連はあるのか 疑問に思われるかもしれません。 食欲不振という状態そのものが 体の異常であり 代謝を低下させていると考えることもできます。 そのため、本来の消化吸収機能を改善し 必要なミネラルやビタミン、タンパク質などを しっかり吸収できる体づくりを行いながら 健康的なダイエットを行うために 用いられているとも考えることができます。 ちなみに、 私が見てきた韓国でのダイエット処方には この両者が入っていないことが大半なのですが... 効果を批判、否定するものではなく あくまでも それくらい「違う」ということを認識していただき 自分の体に最適な処方が何かということが 重要なのだと思います。 長くなりましたが、ご一読いただきありがとうございます。 次回は、「大棗(たいそう)」です。


お知らせ
後でもう一度お試しください
記事が公開されると、ここに表示されます。
タグ
まだタグはありません。
bottom of page